一人暮らしだった大学時代(正確に言えば大学2年以降)、家電で一番利用したのはおそらくCDプレーヤーだったと思う。

バイトに明け暮れた大学1年の頃は下宿にはほぼ寝るためだけに帰っていた。大学が朝9時に始まり授業のあとはサークル活動、7時から2時半までバイトで家に帰ると朝の4時近くだったから寝る意外のことは殆ど出来なかったと言っていい。買ってあったテレビをゆっくり見れるようになったのは12月頃になってようやくだった。(働きすぎて扶養を超えそうになってバイトを止めた)
その頃には私の下宿に「音」は殆ど何もなかった。

大学2年の時に初めてコンサートに行った。いや、これは正しくない、ニューミュージック(バンド系)のコンサートのチケットを購入して見に行ったのがこれが初めてだった。
今まで吹奏楽とかクラッシックとか合唱団とかそういう種類の物しかいったことがなかった私はそこで20年近く生きていて生まれて初めて「死ぬかと思った」経験をした。後から思ったのは「あれがカルチャーショックという物だったんだ」であるが、その時はただ恐ろしいだけだった。とにかくそれまでの私の常識の中には全くなかった世界だった。
そのたまたまチケットを見つけたために行ったのが「THE ALFEE」のコンサートだった。

それ以降、もう随分と時間が経った。
初めての時は全く理解が出来ずただ怖いだけの空間であったが、その後ちょっとした出来事があり結局毎回ツアー(1回休んだけど)やイベントに行くようになった。
通い出した頃はすでに20年近いキャリアを持つバンドであったためかなりの数の曲を覚えるためにCDを買いまくることになる。それ以降大学を卒業するまで下宿にいる時は常に音楽が流れていることになった。

卒業後実家に戻ると流石に音を流す生活は出来ずCDプレーヤーは無用の物になってしまった。今ではCDを聞くのは車の中くらいだ。車の中だからそれほど聞いているという感じではないが新譜がでれば毎回それを購入している。つい先日もでたばかりだ。
正直に言えばALFEEの「CD」はそれほどの興味はない。CDで聞いてもそれほど良い曲だとは思わないことが多いからだ。だから新譜はあくまで「こういった曲が増えた」と言うことを知るためだけの存在だった。

しかし最近その傾向がちょっと変わってきている。
それは音源にライブバージョンが入るようになってきたからだ。

ALFEEはずっとコンサートをやる事を前提に活動しているグループだ。少し前の音楽のようにCDを売るための曲ではないのでCDで聞いてすぐ耳に残ると言う物ではない。だからライブで聞いて初めて「こんな良い曲だったんだ」と思うことは結構あるのだ。
だからCDもスタジオ録音とライブ版では印象が全く違う。明らかにライブ版の方が(音が割れたり狂ったりしていても)好みの場合が多い。
そのため新譜をとりあえず知るために購入していたのにおまけのライブ版の方が目的になって購入するようになってきたのだ。

通常のCDでは音源以外の情報や印象は殆どない。(ドラマとかの主題歌の場合は別のイメージがある場合はあるが)
だがライブ版にはその演奏されている時の空気を感じることが出来る。たとえその音源を録音した会場に居なかったとしてもその場にいたように思わせてくれる。
その日その日によって印象も違うのが生のライブだが、後になって思いおこすのは大抵良い時の感覚だ。ライブ版はそれを強く感じさせてくれる。だから・・・通常版よりライブ版を聞くことが多くなるのだ。

まして今回の新曲に納められたのは、最後として行われた今年の夏のイベントの中の曲だ。最後と言うことで夏のイベントの名曲ばかりを織りなした構成であったため印象が良い物が多い。
今年の夏については未だにDVDの販売情報もないので今のところこの新譜でしかふれることが出来ない。あの会場に居た余韻を今になって味わえることがかなり嬉しい。

おまけの違いだけで同じ新譜を何枚も出す商法は正直納得できない。しかし結局自分はそのおまけに魅力を感じて購入してしまう愚かなファンなのだ。
今なおあのコンサートの雰囲気を嫌いになれない以上これからもおまけのライブ版につられて新譜を購入し続けるのだろうと諦めるしかない。

私が飽きるのが早いか、メンバーがコンサートを続けられなくなるのが早いのか・・・15年以上経過している勝負はまだ当分続きそうである。

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